海外ブランド「ディースクエアード」「エンポリオ・アルマーニ」を開店 大丸京都店

 京都市内の百貨店が、春商戦に向けて売り場改装に乗り出している。近鉄百貨店京都店の閉店を受けて、顧客取り込みを競い合う各店は、魅力アップのために増床や売り場リニューアルを実施。

 きめ細かな店舗の入れ替えで他店との差別化を図る店もあり、個人消費の反転を期待して顧客との接点に磨きを掛けている。

 大丸京都店(下京区)は2月、店舗西隣の生命保険会社のビル1階にイタリアの高級衣料ブランド店「ディースクエアード」「エンポリオ・アルマーニ」を開店した。

 同ビルの2階では、美や健康をテーマとしたエステやマッサージ施設4店を4月1日までに順次オープンする。売り場面積が計6店で約1400平方メートル増えることになり、年間で約10億円の売り上げアップを見込んでいる。

 今回の増床は、店舗周辺に有名ブランドを誘致し、集客効果を高める周辺開発事業の一環。「ルイ・ヴィトン」「APC」に続いて3店目。「四条烏丸周辺を20-40代のビジネスマンやOLが仕事帰りにも立ち寄るエリアにしたい」(販売促進部)といい、今後も周辺開発を続ける方針だ。京都で売上高首位の高島屋を追走する。

 また、大丸に次いで売上高3位のジェイアール京都伊勢丹(同)は、創業10周年の節目に合わせ、開業以来初めての大幅リニューアルに乗り出している。改装投資は年間で約20億円を予定。「うち半分の10億円程度を既存店舗のてこ入れに使いたい」(吉田栄一常務店長)と、春向けには食品テナントの充実を進める。

 首位の京都高島屋(同)は、昨秋にレストラン街などの大型リニューアルを終えており、春向けは衣料店の入れ替えやリニューアルなど約2億6000万円の少額投資にとどめる。

 一方、売り場が比較的小規模な藤井大丸(同)は、3階婦人服フロアを全面的に刷新した。内装をパリのまちをイメージした雰囲気にしつらえて、新規6店を導入。一方で、主力顧客の年齢もアップしており、別フロアに30代向けの店も増やして常連客の継続来店を促す作戦だ。

京都新聞 - 2007年3月2日