点検・関西景気投資活発、緩やか拡大続く

関西景気は来年も緩やかな拡大が続きそうだ。好業績を背景に関西企業の域内への設備投資は高水準だ。ただ素材大手などの間には先行きの受注減を見越して、生産・投資に慎重な動きが出始めた。中国向け輸出、高額品やサービス中心の堅調な個人消費が下支えしそうだ。金利上昇などへの警戒感はあるものの、全国平均並みの成長を期待できるとの見方が多い。

【消費=高額品が下支え、低価格志向なお】富裕層を中心にサービス関連消費は活気づいている。「デフレによる商品価格の下落に比べ所得の落ち込みは小さかった。そこで生じた余力が旅行などレジャー関連に回っている」と、大丸の山本良一社長は分析する。

 年末年始の関西発のパックツアーは海外の予約が好調。JTB西日本は前年同期比9%増、日本旅行は10%増だ。「同じ都市で連泊するなどゆったりした旅程の40万円程度の高額プランが人気を集めている」(日本旅行)という。

 活気づくサービス消費は流通関連にも波及。阪急百貨店イングス館(大阪市)の11月のスキーウエア販売額は7割増。けん引役は上下一式そろえると20万円近くになる海外ブランド品だ。

日経ネット関西版 - 2006年12月14日