海外ブランドルイ・ヴィトン「瞳孔ライト」世界をリレー点灯350店舗で


世界に約350カ所あるルイ・ヴィトン路面店のウインドーから、瞳孔の形をしたライトが道行く人々を照らしている。地球の自転に合わせ、24時間、世界中どこかの都市でこのライトが点灯し「あなた」を照らすのだという。

このライトは、デンマーク出身の現代美術家オラファー・エリアソンによる「アイ・シー・ユー」という作品。通常は美術館などを拠点に作品を発表しているが、今回の制作は「ウインドーに面する通りも含めた空間全体が作品。東京の8時間後にはパリで、さらにその6時間後にはNYで」という世界規模のコンセプトだとのこと。

 ファッションとアートの関係については「両者は全く異なるが、異なるシステムを探求することに興味がある。自分のアーティスティックな視点をファッション的環境で表現することはとても刺激的」と語った。

 作品は後でオークションにかけられ、収益金はエリアソンが設立したエチオピアの慈善団体に寄付される。「クリスマスは年間で最も消費需要の高まる時期だが、チャリティーにも関心を深めて欲しい」というメッセージも含んでいる。

 年の瀬に、見つめられた自分と改めて向き合うという体験も悪くない。忙しい時期だからこそ、ちょっと立ち止まってみたい。

【写真・記事朝日新聞】ルイ・ヴィトンNY五番街店で

朝日新聞 - 2006/12/25