大阪・心斎橋に高級ブランド店続々 エルメスなど開店


 大阪・心斎橋が高級海外ブランド店街に――。仏の高級海外ブランド「エルメス」御堂筋店が6日、オープンした。同時に隣には米国の高級宝飾店「ハリー・ウィンストン」も心斎橋店を開業。同地域では最近、ブランド店の開業が相次いでおり、かつての銀行支店街から様変わりした。高級店が入る周辺百貨店との競争も激しくなりそうだ。

 両店が入るビルは大阪市中央区の御堂筋沿いにあり、同日の開店前には数十人が列をなした。エルメスは売り場面積が834平方メートルで、西日本では最大店舗。障子をイメージしてガラスがはられたビルに入る。ハリー・ウィンストンは671平方メートルで、同社では世界最大規模。関西では初めての路面店になる。

 この場所はここ数年、駐車場として使われており、ビル街で歯抜けになっていた。エルメスは「心斎橋は通りがパリに似ている。日本では東京の銀座に次いで町並みとしての力があり、出店の意味があった」という。

 周辺は90年代後半まで銀行の支店が多かった。その後経営統合や支店の集約が進み、空き地が増えた。目を付けたのが外資ブランド。昨年末にも高級衣服の伊「ディーゼル」、スイスの高級時計店「オメガ」の路面店が相次ぎ開業。96年春開業のシャネル以降「心斎橋は広告塔としても意味がある」(オメガ)などと出店が増えている。

 さらに「ルイ・ヴィトン」「セリーヌ」などを扱うLVJグループ(東京)が近くのみずほ銀行支店跡地を購入。07年中に新ビルを開業する。ブランド街としての求心力は高まる一方だ。

朝日新聞 - 2007年4月5日