海外ブランドがさらなる富裕層取り込み戦略展開


海外ブランドがさらなる富裕層の取り込みで新たな戦略を展開しています。海外ブランドのエルメスやルイ・ヴィトンが相次ぎ、新形態の店舗をオープンや改装を行って、顧客と従業員の“一対一”を意識したきめ細やかなサービスを想定して、海外ブランドならではの特別な体験を提供することで一層の富裕層の取り込みを図っていく戦略です。

海外ブランドのエルメスは、今秋中に、東京都六本木の東京ミッドタウンの中にあるホテル、ザ・リッツ・カールトン東京内に日本では初めてとなる予約制の店舗「エルメス檜町公園店」をオープンさせます。 エルメス檜町公園店は、売り場面積は39平方メートルと世界のエルメスの店舗の中では最小のスペースです。新店舗のエルメス檜町公園店は、予約をしてくれた顧客に対して、常にスタッフが付きっ切りで対応する態勢をとりますので、店舗内は顧客を2~3組程度にとどめて貸切状態とします。 お客さまとスタッフが言葉を交わさないまま素通りしていくような店舗ではなく、東京滞在中の全世界のエルメスのお客さまのためにフェース・ツー・フェースのサービスをすることが狙いのようです。

ルイ・ヴィトンは、7月にリニューアルオープンさせた三越デパートの日本橋店内に邸宅をイメージしたインテリアを揃えて、ルイ・ヴィトンの入り口には玄関のようにサイドテーブルを置き、内装も高級感あふれる家具調しました。ルイ・ヴィトンの売り場でレディースが「寝室」のイメージでメンズは「書斎」、時計と宝飾は「ワインセラー」とそれぞれに趣のあるイメージを醸し出す凝りようです。 一見、個人の家に招かれたようにくつろいだおもてなしを提供するといったコンセプトです。

ブルガリは、11月にオープンするブルガリ銀座タワーのラウンジにはプライベートルームを用意して、暗幕カーテンを備えたガラスで区切って、完全にプライバシーを保護して、ミーティングやビジネスの商談など顧客の用途に応じて貸し切りにするサービスです。

アルマーニは、やはり11月に開店するアルマーニ銀座タワーや昨年11月に開業したグッチ銀座もそれぞれVIPルームを設けて、従来の顧客サービスにさらに磨きをかけて、日本の富裕層の取り込みに拍車をかけてきています。 今後は優良顧客にとっては、ますます特別待遇が待ち受けていてくれるようです。