海外ブランドから春のかおり

海外ブランドは春の装いに変わり始めているのです。とくにバッグは季節を先取りしやすく、春は真っ先に手に入れたいアイテムですね。この春は「軽やかさ」がテーマで、重量、デザインともに「軽やか」なものが注目されています。海外ブランドでもレザー素材も軽量化がはかられ、使い心地のよいものが登場してきています。

海外ブランドのラグジュアリーバッグといえば、最近はエディターズバッグと呼ばれる資料が入るような大型のサイズのものが流行してきています。ロエベの「ナッパ アイレ」のシリーズは、重たくなる金具をやめて、上質で柔らかいラムスキンのなめし革を用いています。中にいれるものによって形が自在に変わり、身体になじむしなやかさが特徴となっています。スペイン語で「アイレ」とは空気を意味しています。展示会では軽やかさや空気感を表現されていて話題を呼んでいました。

ロエベによりますと、大型サイズの直径74センチのものが人気となり、昨年の売り上げの伸びは2けたを記録しているとのことです。有賀昌男CEOは、お客様のアンケートを見ると、選択基準は第一に軽さ、次いで柔らかさ、色合い。働く女性が増え、資料やパソコンまで持ち歩くようになると、機能や装飾を付加し過ぎたバッグより、素材を生かしたシンプルなものが好まれるのではないかと思っています。と説明してくれました。

クロエは、どっしりした金具と重厚な革のエディターズバッグで知られているのですが、こちらも軽量化に力を入れてきています。人気の「パディントン」シリーズではシンボルの錠前型の金具飾りも素材を工夫して軽くしたほか、新作「サスキア」は金具を使わず、全体に柔らかい革だけでシンプルに仕上げています。

ディオールの新作「ジプシー・ディオール」も、レザーのフリルをふんだんにあしらっていまして、大きなサイズものでも驚くほど軽い作りになっています。スペインの民族衣装からヒントを得て、しなやかなレザーに洗いざらしのビンテージ感を醸し出して、こなれた装いになっています。

ルイ・ヴィトンが定番の素材でも加工の工夫で軽量化に実現した「ネヴァーフル」ですが、おなじみのロゴをあしらったモノグラム・キャンバス素材なのですが、裏地を外し、キャンバス地に直接ストライプなどの柄をプリントしたものになっています。大きめのものを旅行やスポーツなどのカジュアルなシーンで持つ人のために芯がなく、平らにたたんで収納できる点が人気のバックです。