ダルビッシュ上から下まで海外ブランドGUCCIで成人式

 日本ハム・ダルビッシュ有投手(20)が8日、中学時代まで過ごした大阪・羽曳野市の成人式に出席した。昨年、チームの44年ぶり日本一の原動力となった右腕目当てに、例年よりも300人ほど多い約1000人の新成人が集合した。海外高級ブランド「グッチ」のスーツに身を包んだ右腕は、息つく暇なく記念撮影をせがまれるなど、改めて人気の高さをうかがわせた。

 すべての視線が、地元のヒーローに注がれた。花束贈呈のため、会場の最前列に座っていたダルビッシュが壇上に歩を進める。式典の中で、新成人がざわついた唯一の場面だった。「どこ(の成人式)もみんな暴れているのに、ここはマナーがいいっすね。羽曳野は一番っすよ」圧倒的な存在感が、逆に血気盛んな若者たちの行動を“完封”したかのようだった。

 人気の高さは数字にも表れている。会場ではパニックに備え、例年より20人増となる80人の警備員を配置。また、新成人対象者1241人中、989人が出席。市の予想を300人近く上回った。別会場で催された立食パーティーでは、常に50人以上の同級生に囲まれる“記念撮影会”に。「写真ばかりで、話が全然できなかった。ちょっともったいなかったですね」と右腕は苦笑いだった。

 ファッションでも圧倒した。スーツ、ネクタイ、靴、ベルトなど一式をイタリアの海外ブランド「グッチ」で統一。また、色も「目立てるように」と、ひときわ明るいグレーを選択した。総額は50万円前後と見られ、昨年末の「報知プロスポーツ大賞」表彰式で着用した黒の毛皮「ハラコ」で仕立てられたスーツに匹敵するきらびやかさだった。

 “本業”では、力強い決意表明を行った。新成人として掲げた目標は「去年以上」。「小笠原さん、新庄さんが抜けて穴がどうとか言われるけど、それを覆したい。残っている戦力で、今年もアジア一を目指したい」と高らかに誓った。ルーキーだった一昨年、喫煙場面が写真週刊誌に掲載され、騒動を起こしたが、野球、そしてファッションと、大人になったダルビッシュから、ますます目が離せない。

スポーツ報知 - 2007年1月8日