海外ブランドのエルメス製買い物袋は960ドル

 海外ブランドのエルメスのシルク製トートバッグ「シルキーポップ」は960ドルします。マルニの新しい買い物用トートは843ドルです。6月にはステラ・マッカートニーから、オーガニックコットンのバッグ(495ドル)が発売されます。

 買い物袋として最も一般的な、店が用意するプラスチック袋(レジ袋)は資源の無駄使いで環境汚染の原因でもあるとの批判が高まる中、繰り返し使える自前の買い物袋への関心が高まり、高級ブランド品まで登場している。

 ヨーロッパで「My買い物袋」を持つ人は多いのですが、アメリカではしばらく前まで、ファーマーズ・マーケットか健康食品店の客にしか見られなかったことです。ところが環境保護の意識が高まり、最近はごみを減らす手段として専用の買い物袋が注目されてきています。

 今年はアメリカ国内の主要都市としては初めて、サンフランシスコ市が大手スーパーなどに対し、分解されないプラスチック製レジ袋の配布を禁止しました。各地でも同様の条例案が提出され可決されています。

 再利用可能な買い物袋の流行は、ヨーロッパファッション業界の後押しが背景にあります。歩いて買い物をする人が多いヨーロッパでは、買い物袋すらもおしゃれの対象になるからだ。

 アイルランドではプラスチック袋に税金がかかりますし、イギリスではスーパーに買い物バッグを持参すれば割引きが受けられるといった経済的なメリットがあります。パリでは今年末にプラスチック袋の配布が禁止されましたし、2010年までにはフランスでも禁止されてしまいます。

 車でまとめ買いをする傾向の高いアメリカでは、ヨーロッパのような現象が起きるかどうかは分かりません。でもカリフォルニアだけでも、年間190億枚ものプラスチック袋がごみになっており、少しでも再利用ができれば相当な量の資源が節約できるわけです。スーパーが販売する独自の買い物袋が売れ行き好調なところをみると、アメリカでも再利用意識が徐々に広がっています。