海外ブランド インドに相次ぎ進出

海外ブランドがインドへの進出が相次いでいます。インドは高い経済成長を背景に、大都市に住む富裕層の可処分所得が急増していることに加え、ファッションに敏感な若年層の比率が高まっているとみられているためです。首都ニューデリーには、海外ブランドの出店のラッシュが起きる状況にあります。

インドのメディアなどによりますと、ルイ・ヴィトンは傘下に衣料ブランド、クリスチャン・ディオールやタグ・ホイヤー、高級酒ドン・ペリなどを持っていますが、インドに約640億~800億円規模の投資を行う方針を明らかにしました。 ルイ・ヴィトンでは小売り店舗網の整備だけでなく、宝飾品やアロマセラピー、スパ事業への進出やインドの独自ブランド創設なども視野に入れている模様です。

海外ブランドのダンヒルもニューデリー市内の高級ホテルに5月に1号店をオープンさせましたし、2年以内に3店舗を開設させて、5年後にはそれぞれの主要都市に拠点店舗を整備する計画です。

海外ブランドのグレッグ・ノーマンは9月下旬、ニューデリー近郊のグルガオンに、マクレガーグループの高級ゴルフウエア・用品ブランド「グレッグ・ノーマン・コレクション」のショップをオープンさせましした。 このほか、カナダの高級衣料のトリオ・グループが18~25歳の若年層向け高級カジュアルブランド「グロッギー」の秋物コレクションを南デリーで発表しましたし、フランスの高級女性ファッション誌「ボーグ」が9月22日にインド版発行に踏み切るなど、海外ブランドによるインド高級品市場への参入が相次いでいます。

インドの高級市場の担い手は、情報技術をはじめとする成長産業で働く中間所得層や富裕層が増加しています。2006年の調査によりますと、年収1000万円を超える富裕層が100万世帯を突破し、ファッションや音楽分野などでの高級品の支出が増えている状況です。